
記憶、本能、ひらめきを味方に。従来セオリーを無視しても商品を作ってしまう若手開発者の話

越濱 拓真
商品開発グループ

アメイズプラスの中でも、ひときわ個性的な開発者、越濱さん。
ファッションやアートといったカルチャーが大好きで、服装も発言もちょっと風変わりな彼は、日頃から自身のスタイルをプロダクトに昇華させていると言います。
今回は、そんな個性から始まる開発のお話を聞いてみました。

商品開発グループ
越濱 拓真 氏
2024年入社。芸術大学卒業。幼少期の体験や人間工学への関心をもとに、独自の発想でプロダクトを形にするアイデアメーカー。趣味でも創作活動を続けている。
好きだからこそできる。感性と探求心が溶け合うものづくり
越濱:はい、ちょうど開発中なのですが、あるブランドTシャツの開発を担当しています。単なるアパレルではなく、完全日本製で、かつ特殊なプリント技術を使用したTシャツを作ろうとしています。

越濱:ただ、その技術を持っている製造会社さんはそんなに多くなくて…
なんとかコネクションをたどって見つけて…という段階です。
もちろん、服のパターン(型紙)にもしっかりこだわらせてもらっています。リリースまで楽しみにしていてください!
この日の越濱さんのコーディネートも、まさに“着るアート”。
アパレルのリリースが楽しみです。




“記憶”と“観察”からひらめく開発スタイル
越濱さんの開発スタイルは、「記憶に残っていること」や「昔の体験」から着想を得るスタイルだと言います。
現在開発中の『特殊形状マウス』も、ある原体験がきっかけだったそうです。

越濱:昔よくあったボール付きマウスを裏返して、親指で転がしてなんとなく遊んだことってないですか?
僕も昔そんなことをしていて…そこから、“人間の体にとって自然な操作ってなんだろう?”と考えるようになりました。

アイデアを得る方法が斬新というか、かなり独特な印象を受けたのですが、何かルーツはあるんですか?
越濱:僕は芸術大学でプロダクトデザインを学んでいたのですが、そこで子どもの行動観察をする機会があって。
子どもって、本当に自由だし、大人が思いもしないモノの使い方をし出すので、かなり発見が多いんですよ。本能に近いというか。
それで、大学時代から子どもの遊びをヒントにプロダクトデザインをして評価をされることが多かったので、そこからしみついているのかもしれませんね。

越濱:記憶に基づいたアイデアは、説明しなくてもプロダクトの意図がお客さんに伝わりやすいんです。
“ああ、それやったことある”っていう体験は、きっと誰の中にも残っているので。
大学3年生の頃に制作した『座り方のない椅子』も、まさに子どもの行動から着想を得ました。

越濱:子どもの頃、椅子本来の使い方をせずに、椅子の上に立ったり、寝そべったりした経験ってないですか?
そんなことをすると、親から「行儀が悪い」「ちゃんと座りなさい」って叱られたりするんですけど、一方で、“公園にある遊具って、明確な使い方があるようでないな”ってふと思ったんです。
危険な行動ならともかく、遊具なら立ったり寝そべったり、ちょっとヘンな使い方をしても、叱られることってないですし。
この『座り方のない椅子』は、“子どもの想像力を受け入れる余白を家具にも落とし込む”ことで、身体とモノの関係性を再考させることをテーマにしました。
さらに、越濱さんは、学生時代のアルバイトや作家活動を通して、作家としての視点や人脈が今の仕事に生きていると言います。
越濱:学生時代は、立体造形(陶器など)の作家さんのお手伝いのアルバイトをしていました。
展示空間を作ったり、陶器を焼くお手伝いをしたり…
その経験から、自分も作家活動をすることになって、人脈も作れて今の仕事に活きていることもありますね。
越濱さんが手がけた作品




学生時代から、作家活動や「使い方の逸脱」からプロダクトのアイデアを考える経験を積んでいた越濱さん。
越濱さんの独特なスタイルの裏には、意外なルーツがありました。
「自分らしさ」を起点に。アメイズプラス流の開発
自分の特性を活かして商品開発に落とし込む、プロダクトアウトな開発スタイルを持つ越濱さん。
誰かのために、という気持ちはあるけれど、まずは自分の感覚や体験を信じるところから始める。
それを受け入れる社風も、彼の開発を支える土壌になっています。

越濱:行動することで見えるものもあるし、思い出すことで見えるものもあると思います。
かたや、市場ニーズからプロダクトを作ることもあるし、どれが正解とかはなくて、どちらも等しく可能性があると思います。
アートやファッション、子どものころの記憶 ――
どれも一見、開発と無関係に思えるかもしれません。
しかしアメイズプラスでは、そんな個人の感性や経験が商品力につながるケースが少なくありません。
「自分が夢中になれることを、ちゃんと仕事につなげられる」
そんな空気があることが、言葉の端々から伝わってきました。
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ファッション好きとは聞いているのですが、まさに今、ファッション系の開発案件も担当していますよね?