「苦しいけど楽しい」若手開発者3人が語る、アメイズプラスのモノづくり

「欲しい!をつくる。」を掲げる株式会社アメイズプラス。ヘルスケアや美容の分野で、個性的なオリジナル商品を次々と生み出しています。
では実際のところ、1つの商品はどうやって形になるのでしょうか。
今回は3人の若手開発者に集まってもらい、商品企画の舞台裏をじっくり語ってもらいました。
渡邊 涼太郎 さん:ホールセール事業部所属。
カタログ通販営業を行いながら、現場のリアルな情報を開発に反映している。手作り模型でコスト削減しながら試作を重ねる、社内随一の工作マン。
森下 翔さん:EC事業部所属。
プロダクト設計の知識を強みに、世の中の美容・健康グッズを日々分析している。3Dモデリングを得意とする開発者。デザインと機能の両立にこだわる。
内山 凱登さん:ホールセール事業部所属。
代表作は睡眠用抱きぐるみ「うたたねこ」、美顔器「マルチポイントリフター」。「世の中にないもの」を生み出すことに情熱を注ぐ。
45日に1回の「コンセプト会議」からアイデアが商品になるまで

ーまず、商品開発の流れを教えてください。
渡邊さん:基本的にはコンセプト会議からスタートします。
45日に1回のペースで開催されていて、そこで企画を提案するんです。
会社として企画が通れば、立案した人がメインの開発担当になります。
基本的には1人で進めるか、補佐としてもう1人つくくらいの体制ですね。
ー企画が通ったあとは、なにをするのでしょうか?
渡邊さん:まず「どういったものを作るか」「どこで作るか」をざっくりまとめて、工場やメーカーさんに試作を依頼します。
最初から完成に近いサンプルが上がることもあれば、形だけ試す、使用感だけ確認するというパターンもあって。
そこから社内でフィードバックを繰り返しながら、少しずつ形にしていく流れです。

実際の仕様書の一部を抜粋
ーやはり、開発期間は商品によって変わるものですか?
渡邊さん:めちゃめちゃ差がありますね。金型がいらない生地もの(枕や布団、サポーターなど)だと、仕様がすぐ決まれば半年くらいで製品化まで行けます。
逆に金型が必要な商品は、金型だけで1〜2ヶ月かかるうえに形もシビアに詰めないといけない。
長いと2年くらいかかることもあります。
ーコンセプト会議そのものは大変ですか?
渡邊さん:案だけならいくらでも出せるんですよ。
でも「売れるか」「本当にいいものになるか」「開発にどれだけかかるか」など、いろんな要素を考え始めると終わりがない。
正解がわからないから、ギリギリまで詰めちゃうんです。

内山さん:でも、会議やその準備を通して、知らないことを知るって結構楽しいんですよね。
自分とお客さんって年齢層が違うから、こんなニーズもあるんだ、という発見がある。
この前も、年配の方にサングラスが売れている理由が「たるみ隠し」だと知って、めちゃくちゃ面白かった。
渡邊さん:そうそう。苦しいけど楽しい。
大変だけどモノづくりをするために来ているし「好きでやっているからなぁ」っていうのは正直ありますね。
頭の中の完成形を、現実に落とし込む
ここからは3人それぞれが制作した製品について聞いていきます。
コンセプトを貫き通した奇抜なデザイン
森下さん:僕はCircle balance(サークルバランス)というブランドのヨガバランス開脚チェア。安定したフォームで開脚をサポートする、ヨガ講師監修のストレッチグッズです。
腰痛ケア目的や股関節を柔らかくしたい方を中心に好評で意外にも、男性にもヒットしました。

森下さん:これはアメイズプラスの商品の中でもかなり独特な形をしています。
他社にも開脚グッズの類似商品はあるんですが、この形と機能があるからこそ、その中でも一番売れたんじゃないかなと。

ー一番こだわったポイントは具体的にどこなんでしょうか?
森下さん:Circle balanceというブランド名の通り、「丸」をモチーフとしてデザインに取り入れていることですね。機能的な意味を持つ形もありますが、モチーフにもこだわった自信作です。

波紋のような丸いモチーフもこだわりポイント
社内でも屈指の3Dモデリング力を持つ森下氏。
その技術があるからこそ、(実は複雑なカタチをした)ヨガバランス開脚チェアの設計が叶ったそう。

渡邊さん:海外工場とのやりとりならでは苦労も度々あって。依頼した家具の試作が、5分の1の手のひらサイズで届いたこともあるんですよね。
言葉の壁もあるし、仕事の進め方が日本と違ったりして…「こっちの方がいいと思うから変えておくね!」みたいに、良かれと思って変えてくれることもありました(笑)。
森下さん:だからこそ3Dモデリングで、画で指示を送れるのはめちゃくちゃ大きいメリットなんですよね。

殴り心地は最高。でも殴ると抜ける
森下さん:もう1つはシェイプヒットポールですね。もともと「サンドバッグみたいに自由に殴れるものを家に置きたいけど、サンドバッグはデカすぎる」という発想から企画しました。
座る台の上にポールを立てて、コンパクトに使える仕様です。

森下さん:実は、コンセプト会議に出す時点でイメージが固まっていて、ほぼ頭の中に完成形がありました。最初の試作依頼もほぼそのまま発注して、届いたサンプルからデザインはほとんど変わっていません。
渡邊さん:それはかなり珍しいパターンだよね。

森下さん:殴り心地は最初からめちゃくちゃよかったんです。ただ問題があって、殴り続けていると台から本体がどんどんずれて、すっぽ抜けちゃう。サンプル作りの半分以上は「抜けない構造」の対策でした。
ーどうやって解決したんですか?
森下さん:紐で結ぶ案やマジックテープ案も試しましたが、最終的にはベルトで固定する付属品をつける形になりました。
椅子を多く手がけていて、生地を貼るのが得意な工場に依頼したんですが、構造面でもいろいろ考えてくれて助かりましたね。
大きい商品の割に半年くらいで完成したので、スムーズだったほうだと思います。

開発者直々に使い方を実演してくれました
面白いだけじゃダメ。いいものを作らないと
続いて内山さん。睡眠用抱きぐるみ「うたたねこ」と美顔器「マルチポイントリフター」の2つについて聞きました。
「大衆に受ける形って何だろう」を突き詰めた球体
内山さん:まずは「うたたねこ」です。猫をモチーフにした睡眠用の抱きぐるみで、お腹が呼吸に合わせて膨らむ仕組みになっています。

ー猫モチーフにした経緯は?
内山さん:睡眠用の抱きぐるみに求められるのは、愛くるしさや抱き心地だと仮定して、そこから「猫だと両方満たせるモチーフになるんじゃないか」と思いつきました。
ただ、リアルな猫だと製造面やコスト面で難しいうえに、「かわいい」の基準って人それぞれすぎるんですよね。
だから「大衆に受ける形って何だろう」をとことん詰めていきました。
渡邊さん:普遍的なかわいさ、だよね。
内山さん:そう。猫の流れるような線を球体に落とし込んで、抱きやすさと丸いフォルムのかわいさを両立させたんです。
寝るときの抱き心地を考えると手足はつけられない。だから最低限の要素、耳と尻尾、ちょこんとした足だけで猫らしさを残しました。

ー開発で大変だったことは?
内山さん:ふさふさで気持ちいい生地がとにかく見つからなくて、生地探しだけでもかなり苦労しました。
あとは、お腹の膨らみ。最初はモーター式で上下運動させる機械を中に入れていたんですが、そうすると角ばったものを感じてしまって。
ー猫の柔らかさと矛盾する?
内山さん:そうなんです。「これは猫じゃないし、かわいくない」となって、空気で膨らませるエア式に切り替えました。限られた時間の中で生地とお腹の膨らみ具合を最後まで追い込むのは大変でしたね。

結果的に取材中触り続けるぐらい心地よい生地に
磁石の挫折と伝統工芸との出会い
もう1つの代表作であるマルチポイントリフターは、さらに紆余曲折の連続でした。

内山さん:これは「アメイズプラスらしい美顔器を作ろう」という話からスタートしました。最初はカッサのような方向で考えていたんですが、アメイズプラスらしい“ひと癖ある”面白いアイデアを出すのが難しくて。

開発初期のイメージ画像
ーそこからどうやって今の形に?
内山さん:富山県氷見市で作られている「ひみ針」という伝統工芸品に出会ったんです。職人が1本1本手で磨き上げていて、とにかく摩擦が少ない。これを美顔器に活かしたらすごくいいんじゃないかと。
渡邊さん:日本の伝統工芸って、開発に関わっている人間からするとテンション上がるんですよ。伝統として受け継がれてきたものには、やっぱり理由があるから。

内山さん:ただ、そこからも一筋縄ではいかなくて。途中で磁石の反発を使ったカッサ型のデザインも試したんですが、動きは面白いけど使用感が全然ダメ。しかも強い磁石を使うから、カバンの中でクレジットカードの情報が消えるかもしれない(笑)。
渡邊さん:あれは現実的じゃなかったね。
内山さん:結局バネ式に切り替えたんですが、今度は半年使うとバネが金属疲労で折れてしまう問題が出て。長く使ってほしいから、バネの耐久性と本体サイズのバランスをギリギリまで詰めていきました。

紆余曲折あった試作品の数々
渡邊さん:面白いだけじゃダメなんだよね。いいものを作らないと意味がない。
内山さん:本当にそうですね。面白さと品質と使用感を全部揃えて、ようやく商品になるんです。
おしゃれより体感。2年かけて原型を捨てた
最後は渡邊さん。整体師監修のこりほぐし器、RAKUNA 肩甲骨はがしピロー開発のお話です。
渡邊さん:RAKUNA 肩甲骨はがしピローです。肩甲骨ほぐし専門の整体師さんに監修していただいた、寝ころぶだけで背中をケアできるこりほぐし器ですね。この形状を開発するのに2年くらいかかりました。

ー2年は相当長いですね…!
渡邊さん:しっかりツボを刺激できる形を追い求めた結果です。おしゃれさよりも体感に振り切った設計にしたので、最初の試作品からは原型を留めていないくらい変えています。とにかく試す回数がクオリティに直結すると思っているので、そこは妥協しません。

数々の変遷を経て今のカタチに
渡邊さん:スピードが落ちてしまうのはよくないんですが…その代わり、悪いものは絶対に出さないと決めています。プロダクトデザイナーとしての責任ですね。

制作した手作り模型
渡邊さん:企画もそうなんですが、やろうと思ったら無限に突き詰められます。だけど、現実の制約のなかでこだわれる限界まで攻めるというか。
内山さん:できるだけ理想に近づけながら、落としどころを探す。結局そういう仕事が多いかなと思います。
正解のない問いに挑み続ける。3人が見据える「これから」
ー最後に、これからどんなものを作りたいですか?

渡邊さん:家電系ですかね。あとは今人気の「ながらケア」系はどんどんやっていくべきだし、逆にガチのトレーニング系もこだわりを持って作れたら面白いかなと。

森下さん:ハンモックのように、部屋に置いてみたい憧れの家具ってあるじゃないですか。でもデカすぎて現実的に置けない。ああいうものにヘルスケア要素をつなげて、コンパクトな部屋用アイテムとして出せたらいいなと思っています。

内山さん:僕はジャンルとして「これ」というのは正直なくて。ただ、爆売れする商品を作りたいんです。モノが溢れて、財布の紐も固くなっている世の中で、それでも「欲しい!」と思ってもらえるもの。それが一番いい商品なんじゃないかなと。
森下さん:潜在ニーズ、いいよね。

内山さん:そう、それなんですよ!自分でも欲しいものってわからないからこそ、考える楽しさがある。かゆいところに手が届く、ドンピシャの商品を見つけたときの「これこれこれ!」っていう感覚。それを作る側として実現したいですね。
森下さん:潜在ニーズを掘り起こして、そこをドンピシャに刺す。かつニッチすぎてもダメで、大きなパイがある商品にする。そこが難しいけど、やりがいでもあるんですよね。
「苦しいけど楽しい」が、この仕事のすべて
コンセプト会議でアイデアを練り、試作と改良を繰り返し、ときには磁石やモーターを試しては方向転換しながら、1つの商品を形にしていく。
3人の話から見えてきたのは、正解のない問いに自分なりの答えを出し続けるという、アメイズプラスの商品企画のリアルでした。
こだわりの限界まで攻めたい人。知らない世界のニーズを掘り起こすことにワクワクする人。「面白いだけじゃダメ、いいものを作らないと」という気持ちに共感する人。
そんな方にとって、アメイズプラスは最高に面白い環境かもしれません。
メタディスクリプション案(120字):アメイズプラスの若手商品開発者3人が語る仕事のリアル。コンセプト会議から製品化まで、2年かけた試作の裏側やこだわりを本音で紹介。商品企画・開発職に興味がある方は必見です。
カテゴリー
Copyright © Amaze Plus co., ltd. All Rights Reserved.
